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離婚を考えた時

はじめに

 人は、これからの人生を共に歩み、共に助け合うことを約束して、結婚するのが普通でしょう。しかしながら結婚も、人間関係の一つですから、永久不変のものではありません。生活していく中で、性格の不一致を感じ、家事のことや子供のこと、仕事のこと等で対立し、あるいは暴力を振るったり、別居してしまったりで、愛情がさめてしまうことは十分あり得ることなのです。そんなとき、離婚の問題に直面します。最近の離婚率の上昇により、離婚は、最も身近な法律問題の一つです。

 ここでは、離婚制度について、簡単に説明します。

離婚の際に生じる問題

 離婚しようかと考えたとき、直面するのは、子供の問題と、お金の問題です。

 子供の問題には、今まで夫婦共同だった子供の親権を離婚後にどちらが持つのか(親権者の問題)、子供の養育費をどうするのか(養育費の問題)、子供と一緒に暮らせない親はどのように子供と会えるのか(面接交渉権の問題)などが含まれます。

 お金の問題には、これまで夫婦で築いてきた財産又は背負ってしまった負債をどのように分けるのか(財産分与の問題)、どちらかに原因があって婚姻が破綻した場合、その精神的苦痛を慰謝する金員を支払うのか(慰謝料の問題)などが含まれます。

 それぞれの問題の具体的な解決基準などは、具体的ケースによりますので、法律相談の際、弁護士にお尋ねください。

離婚の方法

 離婚したいという場合、離婚には、大きく分けて、1、協議離婚、2、調停離婚、3、裁判離婚の3つの方法があります。

 協議離婚というのは、離婚届に双方が署名押印し、市役所に提出することで離婚が成立するもので、極めて簡単な離婚方法といえます。但し、親権者の問題以外はほとんど決められませんので、離婚後の慰謝料や養育費の支払約束に、差押えなどの強制力を持たせるためには、公証人役場で作成する公正証書によって、離婚後の取り決めを契約書の形にしておくことをお勧めします。

 調停離婚というのは、家庭裁判所での夫婦関係調整の調停の中で、離婚の申立を行うやり方で、親権者の問題の他、養育費や面会交渉権、財産分与、慰謝料など全ての問題を話し合うことができ、調停で決めた金銭の支払の内容には強制執行力があり、かつ非常に安価に手続を利用できる等のメリットがあります。但し調停は、あくまで調停委員を介しての双方の話し合いの場ですので、離婚の成立やその他の問題に合意ができなければ、不調に終わってしまうのが難点です。

 裁判離婚というのは、家庭裁判所において、通常の裁判と同じく原告と被告に別れ、裁判官に離婚の判決を下してもらう手続です。この場合、通常の裁判とほとんど同じですので、訴状を提出し、公開の法廷で行われ、証人尋問などの証拠調べも行われますし、判決内容には強制執行力があります。
 また離婚が認められるためには、法律の定める離婚要件(民法770条1項各号)を備えることが必要で、例えば、「婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき(同条同項5号)」でなければなりません。

 裁判離婚では、離婚の成否の他、親権者、財産分与、慰謝料等も審理でき、判決が出れば、相手が欠席しようが、同意しない場合であろうが、強制力を持ちますが、原則として家庭裁判所での調停が不調になって始めて利用できる点に注意が必要です(これを「調停前置主義」といいます)。なお裁判離婚を求めても、裁判上の和解という話し合いで解決する道ものこっています。

養育費について

 離婚した後、夫が養育費を支払ってくれないというご相談は多いです。
別居・離婚により、家族としてのつながりが薄れ、無責任になってしまう夫が多いのでしょう。そうならないためにも、離婚の時に将来の養育費の確保についてはよく準備しておくことが必要です。

 まず最初に養育費の額は、現在、裁判所が簡易な算定表を準備し、これに従って定型的に定めるようになっています。
例えば養育費を払う人(給料所得者)の年収400万円、養育費をもらう人(給料所得者)の年収100万円というケースで、この養育費算定表に当てはめると、

子供1人(0歳〜14歳)の場合

2万円〜4万円

子供1人(15歳〜19歳)の場合

4万円〜6万円

子供2人(2人とも0歳〜14歳)の場合

2人で4万円〜6万円

子供2人(2人とも15歳〜19歳)の場合

2人で4万円〜6万円

という範囲で決められることになります。
 もちろん給料所得者か自営業者か、年収の金額、子供の数、子供の年齢などによって、算定表もいろんな見方ができますので、もし気になる方がおられたら、法律事務所にご相談ください。

 次に、養育費の確保のために、口約束ではなく、書面にしておくことが必要です。離婚協議書として、書類にしておくだけでも証拠となりますが、強制執行するには、調停か裁判を経なければなりません。出来れば、公正証書か、調停調書の形にしておくことをおすすめします。

 さらに最近の改正ですが、2004年4月から、今履行が遅滞している分だけでなく、将来分の養育費を請求して、相手が将来受取る給与等を差押できます。これを利用すれば、毎月、養育費を給料から天引きしてもらえるのと同じです。しかも通常は、給与(通勤手当を除く)の手取り額(社会保険料および税金を除く)の4分の1までしか差押えできないのですが、半分まで差押えできることになりましたし、給料の手取り額が高額であれば(月額66万円超)、月額33万円を越える部分は差押えできるということになりました。この制度もどんどん活用していってもらいたいと思います。

離婚したくない場合

 では逆に離婚したくないという場合、まず勝手に相手が離婚届を出してしまいそうなときは、市役所に予め「不受理届」を出しておけば、そのような違法行為を防ぐことができます。また相手が調停を申し立ててきた場合、出頭しないか、出頭しても、はっきり離婚の意思がないことを伝えて、調停を不調にすることが考えられます。

 では相手が裁判を起こしてきたらどうでしょうか?この場合欠席すると不利ですから、きちんと法廷に出て、離婚要件を満たしていないことを争うべきです。
では相手が不倫をし、家を飛び出して不倫相手と同居を始め、生活費も送ってこない場合に、相手が離婚を求めて裁判してきた場合はどうでしょうか? この場合、確かに「婚姻を継続しがたい重大な事由」はありそうですが、判例では、原則としてこのような有責配偶者からの離婚請求は認めず、但し、1、相当長期間の別居、2、未成熟子がいないこと、離婚によって家庭に残された方が、精神的・社会的・経済的に過酷な状況に置かれないことという要件を満たした例外的な場合だけ、離婚を認めたケースがあります。

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